故人が大切にされていると感じられる霊園

由緒正しいお寺の霊園を購入した時、手入れの行き届いた墓地もそうですが、本堂や食事をする場所などの建物の立派さにも注意が向きました。

立派に見える場所だと、亡くなった人も大切にされているという気持ちになるものなのだと知りました。
そのお寺にはバラ園があったり薬草湯があったりと、最初は思っていたお寺やお墓のイメージとは違うと感じる部分もありました。

しかし、そうした手広いやり方のおかげで人が多く訪れるわけですので、いつも人のいないさびしい墓地よりにぎやかであるほうが(墓地がにぎやかというのもおかしいですが、お参りに来る人が多いという意味です)、故人もうれしいのではないかと思うようになりました。

お参りする人が多いせいか、どのお墓も手入れされていて(たぶんお寺の方でも世話していただいているのだと思います)、そういう光景を見ると、ご先祖を大事にしなければという気持ちを新たにすることにもつながります。

荒れた状態だと、見るほうの心も荒んでしまうように思います。それで思うのは、建物が立派であってもなくても、自然が感じられる環境であってもなくても、人の手が頻繁に入って手入れされている、隅々まで心が行き届いている、そう感じられる霊園が人の心をつかむのではないかと思います。
今はもう、お世話しようにもできなくなった故人が、残された人たちの手で大切にされている、そう感じられる場所こそが霊園といえるのではないでしょうか。